耳の病気をしたわけでもなく、急激に聴力が下がってしまうことがあります。これが突発性難聴で、ほとんどの場合に片方の耳だけに起こります。
年齢としては、50歳代と60歳代に多い傾向にありますが、若年層にも見られます。原因は明確ではないものの、ストレスが関わっているのではないかと推測されているほか、患者さんの傾向として、胃腸炎や糖尿病、高血圧、心疾患、はしか、おたふくかぜ、水ぼうそうの既往歴が多いことが分かっています。
なお、突発性難聴は感音性の一種に分類されており、感音性の中でも急激に発症し、原因不明なものを指します。
現在のところ、直接的な原因として推測されているのはウイルスに感染しているとする説と、内耳血管の痙攣や血栓、出血などによる循環障害が関わっているとする説があります。
ちなみに、発症の割合としては、人口100万人あたり、およそ275人となっています。また、遺伝はしないと考えられており、家族への影響はないと考えてよいでしょう。
突発性難聴の症状
突然聴力が落ちてしまうほか、耳鳴りを生じたり、めまいや吐き気・嘔吐を引き起こすことがあります。耳鳴り等は聴力の低下の前後に起こることが多く見られます。
再発はない
幸いないことに、突発性難聴は再発しません。再発が見られるようであれば、他の病気である可能性がありますので、外リンパ瘻、メニエール病、聴神経腫瘍などの疑いがあります。
再発の不安がないというのは、病気と闘う上で心強いことです。症状を克服できれば、不自由なく暮らせるようになるのです。
治療の方法
発症前に疲労やストレスを感じていることが多いため、まずは体を休めてストレスを取り去ることが重要です。
場合によっては入院して治療を受けることもあり、治療法は色々なものが検討されていますが、決定的な方法は見つかっていません。名医であっても、簡単には治せない病気なのです。
現状として行われている治療法としては、血管拡張剤や血栓を溶かす抗凝固剤、代謝賦活剤や向神経ビタミン製剤を使って内耳の循環を改善する方法と、ウイルス感染に対してステロイド剤を使う方法があります。
回復の過程は様々で、治療後に短期間で回復する場合もあれば、なかなか改善がない場合もあります。まだまだ解明されていない部分もあるため、一般に耳鼻科の名医と呼ばれるような医師がいる病院であっても、なかなか思うような結果は出せていないのです。
回復を見せた場合でも、完治して完全に元の状態に戻るというよりも、以前の状態に近づくといった内容になります。
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